ゆうべは、国立演芸場の楽屋に行ってきた。
『談志ひとり会 夏三夜』と題し、今月から三ヶ月連続で師匠の独演会だ。
なんでも、ネットオークションではチケットに10倍の値がついたそうな。
会場に到着した師匠、自分がいかに体調不良であるかを語りつつ、楽屋に入るまでにたっぷり15分ほどを費やす。
これはむしろ、体調が良いことのあらわれかも…?
いつものように開演ギリギリになってやっと着替えはじめた師匠、志遊兄のパーティーでの袴ずり落ち事件について「なんであんな風に脱げたかわからねえ」と語る。
「もっとも俺の場合は驚かねえ、ついでにチ○ポコ出して帰って来ちゃう」とのこと。
んで、昨日は袴の紐を結ぶ段になってひどく手こずり始め、結局一番そばに居た俺が手伝うハメに。
他人の袴の紐を結ぶというのは生まれて初めてやったけどすごく難しいし、ましてや師匠のとなれば尚更緊張する。
だいたい俺は自分でもめったに袴をつけないので、紐の結び方も上手くはないのだから。
なんだかグチャッとした結び目になってしまったけれど、名人はそんなことにこだわらない。
構わずズンズン高座に上がってゆく。
開口一番師匠の口から出た言葉は、
「袴の紐が結べないんでね、いま談修に手伝ってもらって…」
なんにしても、高座で師匠に自分の名前を言ってもらえるのは嬉しい。
第一夜の家元のネタは『孝行糖』と『田能久』。
落語ファンならお気づきでしょうが、二席目のあの部分が抜けたこと、師匠は楽屋に戻ってから気づかれたようです。
打ち上げでは、ネットダフ屋を撲滅する方法についてみんなで議論しつつ、夜は更けてゆきました。
そんなことにこだわらない名人かっこよすぎですね。
ネットダフ屋撲滅しますように!
>KEDさん
師匠くらいの名人になれば、着物の着こなしなんてちっちゃなことはどーでもよいのです。
ネットダフ屋の撲滅法について、これぞというアイディアは結局出ませんでした。