独演会のお知らせをさせていただきます。

皆様すでにご承知のとおり、師匠・立川談志は先月21日に75歳で他界いたしました。

いつかこういう日が来るとわかっていたとは言え、尊敬し憧れて入門した師匠が亡くなってしまったのですから、やはり今は喪失感でいっぱいです。
しかし落語家というのは、たとえ親が死んでも人を笑わせなければならない、そんな稼業でもあります。

そこで今回の独演会、ちょっと趣向を変えまして、師匠・談志に捧げる…というとおこがましいですが、師匠を偲ぶ会にしたいと考えました。

独演会『ダンス・ダンス・ダンシュー』では、ネタおろしも含め古典落語を毎回三席演ってきました。
今回はそれを二席に減らし、一席分は師匠の思い出話などを語りたいと思います。
そしてあとの二席は、持ちネタの中から…、

一席目は、「師匠が、生前褒めてくれた噺」。
とある会でこのネタを演った際、舞台袖で聴いていた師匠から「どこも文句無いよ」という、耳を疑うようなお褒めの言葉をいただいたことがあるのです。
落語家になって、一番嬉しい瞬間でした。あの言葉は、間違いなく生涯の宝です。

二席目は、「師匠が、天国で怒るかもしれない噺」。
このネタは、さすがに師匠の前で演ったことはありません。自他共に認める談志十八番、神格化さえされているネタだからです。
でも、演ります。いえ、今だからこそ演るのです。
演ってる最中にもし雷が落ちてきてワタクシに直撃するようなことがあったら「ああ、談志のバチが当たったんだな」と思ってください。

暮れのお忙しい時期とは思いますが、お誘いあわせのうえ(もちろんお一人様でも)、ご来場心よりお待ちしております。

★立川談修独演会『ダンス・ダンス・ダンシュー #41』★
時/12月22日(木) 18:00開場 18:30開演 (20:40終演予定)
所/上野広小路亭(台東区上野1-20-10,松坂屋向い)
JR山手線御徒町駅北口 歩3分
地下鉄銀座線上野広小路駅,大江戸線上野御徒町駅 歩1分
入場料/2000円(※当日のみ・全席自由)
出演/立川談修

今から16年と9ヶ月前、ワタクシは談志の弟子となりました。わずかひと月半で「談修」という名前をもらいました。二ツ目になるのには、8年半かかりました。
特にこれといって師匠孝行なことも出来ず、ワタクシは「いい弟子」ではなかったかもしれません。
ですが、遺された21人の「談志の弟子」の一員としての誇りを胸に、これから先は天国の師匠に恥ずかしくないような高座を一席でも多くつとめられるよう、精進してゆく所存です。
今後とも、立川談修をお引き立てくださいますよう、伏してお願い申し上げます。

談修 拝