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こないだ夜の10時ごろ、井の頭公園にウォーキングに行った時のこと。 
道端に並ぶ杭をつなぐロープに、何かがぶら下がっている。 
なんだろう?と思ったらこれがなんと、羽化してる最中のセミだった。 
抜け殻は今まで何度も見たけれど、羽化の瞬間ってのは、この歳になって初めてナマで見た。 

注意しながら歩いてみると、羽化途中のセミ、居るわ居るわ。 
道端の杭(高さ50cmほど)を木と勘違いしてるのか、低い位置で羽化をしているのが多く、観察もしやすい。 
完全な成虫の姿になって(でもまだ色は白い)羽根を乾かしているのも居れば、のけ反った状態で今まさに脱皮してる最中のヤツも居る。幼虫の状態のままモゾモゾ歩いてるのも居た。 

携帯のカメラじゃなかなかうまく写すことができなくて、あーでもないこーでもないと一生懸命撮っていたら、ジョギング中のランナーや通りすがりの酔っ払いたちに「こいつは道端にしゃがんで何してんだ?」と怪訝な目で見られてしまった。 
人々はセミに興味がないのか、それともそもそも気づいていないのか? 
俺はもともと虫が好きで、少年時代はいっぱしの昆虫博士を気取ってたぐらいなので、大興奮してしまった。 

しかし、そんな時代に昆虫図鑑で読んだ「セミは、明け方に羽化する」という知識を、根底から覆された感じだ。 
酔っ払いやカップルが公園内にウジャウジャ居るような、こんな時間帯に羽化するだなんて。 
俺が昆虫図鑑で得た知識が間違ってたのか? それとも、公園内が街灯で明るいから? 温暖化の影響・・・? 

理由は不明。でもまた、ウォーキングに行ってみよう。 
7年間土の中で耐えた末、命懸けで羽化する彼らの姿は感動的だ。